
今年のオークス、桜花賞馬エンブロイダリーは馬体重変動なしで順調そうですね。



ええ、ただ馬場状態が稍重のままだと、波乱の目もありそうですよ。



確かに。中距離得意なカムニャックのような伏兵も気になります。



九州産カシノリファールも出走。伝統産地の馬がどんな走りを見せるか楽しみです。
【オークス・馬体重】エンブロイダリーは482kg(±0)、アルマヴェローチェは490kg(-6)に見る各馬の状態とレースへの影響


5月25日に東京競馬場で行われる第86回オークス(3歳・牝・GI・芝2400m)。クラシック二冠目を目指す乙女たちの戦いを前に、各出走馬の馬体重が発表されました。中でも注目されるのは、3連勝で桜花賞を制し、世代の頂点に立ったエンブロイダリー(牝3、美浦・森一誠厩舎)です。彼女の馬体重は482kgで、前走から増減なしの±0kgと発表されました。これは、桜花賞を制した際の良好な状態を維持できていると解釈でき、陣営の調整が順調に進んでいることの証左と言えるでしょう。GIホースとしての風格を漂わせながら、大一番に向けて万全の態勢で臨むことが期待されます。
一方、桜花賞ではエンブロイダリーの後塵を拝したものの、巻き返しを期すアルマヴェローチェは、前走から-6kgの490kgと発表されました。この馬体重減が、輸送によるものなのか、それともさらなる絞り込みによるものなのかは、パドックでの気配や返し馬の動きを見極める必要があります。一般的に、大幅な馬体重減はレースパフォーマンスに影響を与える可能性がありますが、必ずしもネガティブな要素とは限りません。陣営が意図した調整であれば、むしろ動きに軽快さが増し、距離延長への対応力が高まることも考えられます。いずれにしても、各馬の馬体重は、そのコンディションを測る上で重要な指標の一つであり、レースの行方を占う上で見逃せないポイントとなります。
桜花賞馬エンブロイダリーが馬体重を維持してきたことは、2400mという未知の距離への挑戦において、体力面での不安が少ないことを示唆しています。桜花賞の勝ちっぷりからもスタミナには自信を持っていると思われ、あとは初めての府中の長い直線で持ち前の末脚を存分に発揮できるかが鍵となるでしょう。対して、アルマヴェローチェの馬体重減は、陣営が距離適性を考慮し、よりシャープな体つきで臨む戦略かもしれません。桜花賞での経験を踏まえ、オークスで逆転を狙うための何らかの意図が込められている可能性があり、その走りに注目が集まります。
GⅠ、オークス出走馬カシノリファールを育てた 国も認める競馬会レジェンドの信念は「伝統の産地、九州の灯を守る」


今年のオークスには、九州の競馬ファンの夢を乗せて、カシノリファールという一頭の牝馬が出走します。彼女を育て上げたのは、九州の競馬発展に長年尽力してきた競走馬育成者、柏木務(かしわぎ・つとむ)さんです。柏木さんは、競走馬育成協会の九州支部長としても活躍し、九州産限定レースの維持や、減少傾向にある生産頭数の回復に力を注いできました。その活動は競馬界に留まらず、国からも認められるほどの功績を積み重ねてきた、まさに「競馬会のレジェンド」と言える存在です。
柏木さんの信念は、「伝統の産地、九州の灯を守る」という言葉に集約されています。かつては隆盛を誇った九州の馬産も、時代の流れとともに厳しい状況に直面しています。しかし、柏木さんは決して諦めることなく、情熱と愛情を持って九州産馬の育成に取り組み、その魅力を全国に発信し続けてきました。カシノリファールが、中央競馬の最高峰であるGI、オークスの舞台に立つことは、柏木さんをはじめとする九州の競馬関係者にとって、長年の努力が結実した瞬間であり、大きな誇りとなるでしょう。
カシノリファールのオークス出走は、単に一頭の馬がGIに挑戦するという以上の意味を持っています。それは、地方の馬産地が抱える課題や、そこで競馬に情熱を燃やす人々の存在を、改めて競馬ファンに知らしめる機会となります。厳しい状況の中でも、伝統を守り、未来へと繋ごうとする人々の想いが、カシノリファールの走りには込められています。彼女がオークスでどのような走りを見せてくれるのか、そしてその走りが九州の馬産地にどのような希望をもたらすのか、多くの競馬ファンが温かい目で見守ることでしょう。柏木さんのような情熱を持ったホースマンの存在が、競馬という文化を支え、豊かにしていることを改めて感じさせられます。
オークス展望:注目激走馬ブラウンラチェット、馬場状態、そして樫の女王の座へ


日曜東京競馬場で行われる牝馬クラシック第二弾、オークス(G1)。「馬トク激走馬」として注目されているのは、ブラウンラチェットです。キズナ産駒である彼女は、G1レースではこれまで2戦して勝利には手が届いていませんが、巻き返しを期してこの大一番に臨みます。特筆すべきは、その血統背景です。彼女は、ダート路線で無類の強さを誇ったフォーエバーヤングの半妹にあたり、良血馬としてのポテンシャルは非常に高いと言えるでしょう。芝の2400mという舞台で、その秘めたる能力が開花するのか、多くの競馬ファンが期待を寄せています。
また、オークス当日の東京競馬場の馬場状態も、レースの行方を大きく左右する要素です。JRAは25日のレース開始前から芝コースの馬場状態を「稍重」と発表しました。SNSなどでは、メインレースのオークスまでには「良」馬場まで回復するのではないかという想定も見られましたが、7レース時点でも「稍重」のままであり、回復が先週よりも遅い印象です。仮に回復したとしても、「良と稍重の間」程度の馬場コンディションになる可能性も指摘されています。このような馬場状態は、各馬のスタミナや道悪適性が問われることになり、時計のかかるタフなレース展開も予想されます。パワータイプの馬や、渋った馬場を得意とする馬にとっては追い風となるかもしれません。
一方、別路線組として注目されるのがカムニャックです。彼女は中距離戦において絶対の自信を持っており、クラシック路線を歩んできた強豪たち相手に、波乱を演出する可能性を秘めています。3歳牝馬クラシックの2冠目となる第86回オークス(優駿牝馬)は、GI、3歳オープン(国際)、牝馬限定(指定)、馬齢戦として、東京競馬場の芝2400メートル(左回り)で行われます。JRAが公開した今年のオークスのCMでは、昨年の覇者リバティアイランドに騎乗した川田将雅騎手が馬上から語りかけた「これが東京だ。お嬢さん」という言葉が印象的に使われていました。この言葉は、オークスというレースの格式、そして東京競馬場2400mという舞台の厳しさと素晴らしさを象徴しています。「樫の女王だけが見られる“最高の景色”」を目指し、若き乙女たちが繰り広げる熱戦から目が離せません。各馬の仕上がり、騎手の戦略、そして当日の馬場状態など、様々な要素が絡み合い、今年もまた語り継がれるドラマが生まれることでしょう。
ブラウンラチェットのような良血馬が、これまでの戦績を覆して激走を見せるか、あるいはエンブロイダリーのような桜花賞馬が順当に力を示すのか。はたまた、カムニャックのような伏兵が波乱を巻き起こすのか。そして、稍重が残る可能性のある馬場が、どの馬に味方するのか。全ての要素が絡み合い、オークスならではのドラマチックな展開が期待されます。ファンにとっては、予想の難しい、しかしそれゆえに魅力的な一戦となることは間違いありません。
参考文献
- 【オークス・馬体重】エンブロイダリーは482kg(±0)、アルマヴェローチェは490kg(-6) | 競馬ニュース – netkeiba
- GⅠ、オークス出走馬カシノリファールを育てた 国も認める競馬会レジェンドの信念は「伝統の産地、九州の灯を守る」
- 日曜東京競馬場の注目激走馬…東京11Rオークス・G1
- 馬場の回復が先週より遅い?オークス開催の東京競馬場は7R時点で「稍重」に「回復しても良と稍重の間?」
- 【オークス 見どころ】樫の女王だけが見られる“最高の景色”を目指して(テレ東スポーツ)
- 馬場の回復が先週より遅い?オークス開催の東京競馬場は7R時点で「稍重」に「回復しても良と稍重の間?」
- 【オークス】別路線組カムニャック 中距離戦に絶対の自信を持つ彼女が波乱を演出する(テレ東スポーツ)