オークス、カムニャックが３強を破り樫の女王に輝いたそうですね。
４番人気からの勝利は見事。WIN5も300万超えとか。
友道調教師は初の牝馬クラシック制覇。山口智子さんの祝福も印象的で。
まさに波乱と感動に満ちた、記憶に残るオークスでしたね。
【オークス】３強撃破！カムニャックが樫の女王に 牝馬クラシック初Ｖの友道康夫調教師が明かした「重圧」
2025年5月25日、東京競馬場で行われた第86回オークス（GI、3歳牝馬、芝2400メートル）は、競馬ファンにとって記憶に残る一戦となりました。4番人気という評価ながら、並み居る強豪を抑えて見事樫の女王に輝いたのは、友道康夫厩舎のカムニャック（父ブラックタイド）でした。大外枠からの発走という不利をものともせず、直線で見事な差し切り勝ちを収め、3歳牝馬の頂点に立ちました。この勝利は、鞍上のアンドレアス・シュタルケ騎手にとっても、そして管理する友道康夫調教師にとっても、特別な意味を持つものとなりました。
友道調教師は、これまで数々の名馬を育て上げ、GIタイトルも多数獲得している日本を代表する伯楽の一人です。しかし、意外にも牝馬クラシックのタイトルはこれが初めて。レース後のインタビューでは、「（牝馬クラシックは）なかなか勝てなくて、すごく重圧を感じていました」と、長年の悲願達成と、そこに至るまでのプレッシャーを正直に吐露しました。人気馬を預かる責任、そして大舞台での期待に応えなければならないという重圧は、計り知れないものがあったことでしょう。その中で掴んだ栄冠は、喜びもひとしおだったに違いありません。
カムニャックの父はブラックタイド。兄にキタサンブラックを持つ良血として知られ、その弟にあたるブラックタイド産駒からまた一頭、クラシックホースが誕生したことになります。オークスという2400メートルの距離を克服し、世代の頂点に立ったことで、その血の優秀さがあらためて証明された形です。
WIN5は325万円超の高配当！波乱を演出したカムニャックの勝利
カムニャックのオークス制覇は、単勝式の配当だけでなく、他の券種にも大きな影響を与えました。同日に行われたWIN5（指定された5レースの勝ち馬をすべて当てる馬券）では、的中票数が166票にとどまり、払戻金は325万9270円という高額配当となりました。これは、オークスでのカムニャックの勝利が、多くの競馬ファンにとって「波乱」と受け止められたことを示しています。
レース前は、桜花賞の上位馬などを中心とした「3強」ムードも一部でありましたが、カムニャックはその牙城を崩し、見事に勝利を掴み取りました。4番人気という評価は、決して軽視されていたわけではありませんが、それでも本命視されていた馬たちを破っての戴冠は、馬券的には妙味のある結果と言えるでしょう。こうした波乱の要素が、競馬の醍醐味の一つであり、高配当を生み出す要因となります。カムニャックの勝利は、馬券を購入したファンにとっても、エキサイティングなレースとして記憶されることでしょう。
華やかな表彰式、山口智子さんもカムニャックとシュタルケ騎手を祝福
歴史あるオークスの表彰式には、女優の山口智子さんがプレゼンターとして登場し、華を添えました。鮮やかな金髪に黒のジャケットというシックないでたちで現れた山口さんは、優勝したカムニャックとアンドレアス・シュタルケ騎手を温かく祝福。「大感動です！」と、その興奮をストレートに表現し、勝利の喜びを分かち合いました。GIレースの表彰式は、勝利関係者にとって晴れやかな舞台であると同時に、多くのファンがその感動を共有する場でもあります。著名人がプレゼンターを務めることで、レースの格式と華やかさが一層高まります。
カムニャックを勝利に導いたアンドレアス・シュタルケ騎手は、ドイツを拠点に活躍する国際的な名手です。日本での騎乗経験も豊富で、その確かな手綱さばきは多くの競馬ファンに知られています。今回のオークスでも、大外枠から冷静にレースを進め、直線でカムニャックの末脚を最大限に引き出す見事な騎乗を見せました。レース後のコメントでは、「カムニャックは素晴らしい馬。直線では本当に良く伸びてくれた」とパートナーを称賛。国際色豊かな騎手が日本のクラシックレースで活躍する姿は、日本競馬のレベルの高まりと国際化を象徴していると言えるでしょう。
カムニャック〝誕生秘話〟と血統的背景、そしてNHKも速報した快挙
競馬のGIレース、「第86回オークス」が東京競馬場で行われ、4番人気のカムニャックが優勝したというニュースは、NHKをはじめとする各メディアでも速報されました。国民的な関心の高いGIレースの結果は、競馬ファンのみならず、広く一般にも伝えられます。特にクラシックレースであるオークスは、3歳牝馬の頂点を決める重要な一戦であり、その勝者は競馬史に名を刻みます。
カムニャックを生産したのは、日本を代表する生産牧場である社台ファームです。同ファームの吉田照哉代表は、レース後に喜びの声を寄せ、「キタサンブラックがいたから」という言葉でカムニャックの〝誕生秘話〟の一端を明かしました。これは、同じく社台グループと縁の深い名馬キタサンブラックの成功が、父ブラックタイドの種牡馬としての評価や配合戦略に影響を与え、結果としてカムニャックのような優秀な牝馬の誕生に繋がったことを示唆しているのかもしれません。血統や配合は、競走馬の能力を左右する重要な要素であり、生産者の長年の経験と知識、そして時にはインスピレーションが、名馬誕生の背景には存在します。
カムニャックは2022年生まれの鹿毛の牝馬。主な勝ち鞍としては、オークスの前哨戦であるフローラステークス（GⅡ）を制しており、着実に力をつけてオークスへと駒を進めてきました。フローラステークスでの勝利は、東京競馬場の2000メートルという距離で結果を出したことであり、オークスの2400メートルへの距離延長にも対応できるスタミナと素質を示していました。父ブラックタイドは、ディープインパクトの全兄として知られ、自身もスプリングステークス（GⅡ）を制するなど活躍しましたが、種牡馬としては兄ほどの派手さはないものの、キタサンブラックをはじめ、コンスタントに活躍馬を送り出しています。スタミナや持続力に優れた産駒を出す傾向があり、カムニャックのオークス制覇は、まさにその特徴が活きた結果と言えるでしょう。
レース展開と勝因の分析、そして今後の展望
第86回オークスは、良馬場で行われ、勝ちタイムは2分25秒7でした。カムニャックは、4番人気という評価でしたが、レースではアンドレアス・シュタルケ騎手の巧みなエスコートにより、道中は後方待機策を選択。大外枠からのスタートでしたが、無理に先行争いに加わることなく、じっくりと脚を溜める形を取りました。東京競馬場の長い直線で、内に秘めた末脚を爆発させ、先に抜け出したライバルたちをゴール前で見事に差し切り、アタマ差の接戦をものにしました。2着には2番人気の馬が入り、実力馬同士のハイレベルな戦いであったことがうかがえます。
カムニャックの勝因を分析すると、いくつかのポイントが挙げられます。まず、シュタルケ騎手の冷静な騎乗が光りました。多頭数の大外枠は決して有利とは言えませんが、慌てずに馬のリズムを重視し、最後の直線に賭けるという判断が功を奏しました。また、カムニャック自身がフローラステークスを勝利した経験から、東京コースへの適性と2000メートル以上の距離への対応力は証明済みでした。父ブラックタイドから受け継いだスタミナと成長力も、オークスというタフなレースを勝ち切る上で大きな武器となったでしょう。そして、友道調教師をはじめとする厩舎スタッフの丁寧な仕上げも、大一番での最高のパフォーマンスに繋がったことは間違いありません。
今回の勝利で、カムニャックは世代牝馬の頂点に立ちました。今後のローテーションとしては、夏の休養を挟んで、秋には牝馬三冠の最終戦である秋華賞（GⅠ、京都・芝2000メートル）が最大の目標となるでしょう。オークスを制したことで、距離適性に関しては2400メートルまでこなせることが証明されましたが、秋華賞の2000メートルという距離への対応も注目されます。また、将来的にはエリザベス女王杯（GⅠ）や、牡馬混合のGIレースへの挑戦も期待されます。父ブラックタイド、そしてその父サンデーサイレンスから続く血統背景を持つカムニャックが、今後どのような名牝へと成長していくのか、競馬ファンの期待はますます高まります。このオークスでの勝利は、彼女の輝かしいキャリアの序章に過ぎないのかもしれません。
参考文献
